1998-12-20[n年前へ]
■カラオケ採点機の謎?
夜空ノムコウ (86点)
カラオケに行くと、必ずといっていいほど、カラオケ採点機(機能)がある。カラオケ採点機というのはどういう基準で採点しているのだろうか。「今のけっこう良かったのになぁ」という時でも、60点位であったり、「おいおい、今のは別の曲だろう」というような時でも、90点台だったりする。もちろん、カラオケ採点機なんて、たいしたことはしていないだろうとは思っているのだが。
まずは、採点機の評価と人間の主観評価の違いを調べてたい。
実験条件は次の通りである。
- 歌った人:A氏、B氏
- 人の主観評価として採点した人:A氏、B氏(最初の2曲はB氏のみが評価した)
- 人の主観評価:5点満点
- カラオケのメーカー:セガのカラオケ
ちなみに、これがそのカラオケの機械とカタログである。
それでは、これが結果である。
カラオケをやっている時の実感では、カラオケ採点機の評価と人による評価は全然違うという印象があった。しかし、グラフにしてみると、このようになる。このグラフ中では水平軸が人の主観評価を示し、縦軸が採点機の評価を示している。
人の主観評価が高いほど、採点機の評価も高くなっているのがわかる。また、人の主観評価においても、採点機の評価においても、A氏よりもB氏の方が点数が高い。A、B両氏とも最初の一回目において、人の主観評価よりも採点機の評価がずいぶんと高くなっている。
こうしてみると、それほど人間の主観評価と採点機の評価が無関係というわけではなさそうである。もちろん、誤差は大きいが、「機械にオレの気持ちが判ってたまるかぁ!」と怒るほどのことでもないようだ。採点機の評価基準がA氏とB氏の間でも、違いがあるわけではないようだ。
人による評価と採点機による評価の(推定)対応ラインをグラフにしたものを最後に挙げておく。このグラフからすると、セガのカラオケは
- いまいち = 75点
- まぁまぁ = 80点
- なかなか = 90点
カラオケ採点機については、これで終わることなく、まだまだ調べていきたい。技術的にはどのようなことを行っているのか、各社の技術間で差はあるのか、など色々調べてみたいと思う。
2001-03-18[n年前へ]
■平均顔の方程式
いい顔で、「はい、チーズ!」
先日、メールマガジン「今日の雑学」の中の一話がコメント付きで転送されてきた。その「今日の雑学」の内容は東京大学原島・苗村研究室で作成・公開されている平均顔作成ツールに関する話だった。
平均顔作成ツールというのは、顔写真を元に目・口・鼻などの部品の位置情報とテクスチャー情報を使い、平均化した顔を作成するツールである。顔写真を元に目・口・鼻などの部品の位置情報とテクスチャー情報を作成するのはFaceToolという別のツールを使うようになっている。例えば、下の画面はFaceToolを使って顔写真から顔の位置情報を設定しているところである。
何はともあれ、なかなか面白そうなツールなので、近くにいた人の写真を撮って、早速昼休みに平均顔を作成してみた。まずは最初の登場人物は
- 自称「反町隆」似だが人には「ヒロミ」に似ていると言われるいうIs氏
- グレムリンのギズモ似と言われる某webmaster H
- ちょっとペコちゃん似のK氏
しかし、とりあえず「反町隆」似の私であると言った人は一人もいなかった。最初の私&松嶋奈々子の計画は失敗に終わり、ちょっと残念である。松嶋奈々子は遠くなりにけり、なのである。
そこで今度は私の先生でもあるK氏 + "hirax.net"H をやってみた。
もう少しリサーチしてみると、「近くで見るとHで、少し離れて見るとKさんかなぁ」と意見が多かった。目の表情が見える位の距離だと私で、少し離れると女性に見えるのでKさんと感じられるらしい。さらに採点者達の特徴から考えてみると、何はともあれ人に対する判断を「コイツは男か、女か」の二者択一で行う愛の狩人タイプの人達はこの平均顔を「コイツは女性っぽいからKさんだ」と判断し、人の特徴を目の辺りで感じる人達は「コイツはhirabayashiだ」と判断したようだ、ということがわかってきた。人に対する判断基準が男か女かの1bit判定だけだなんて、それでいいのか?という気もするが、愛の狩人達の判断基準は真実その1bitのみなのである。恐るべし愛の狩人達だ。もう何というか、歩く生殖本能としか言いようがない。
それはさておき、こういう風に、二人の平均顔を作成した上で「その平均顔がどっちに見える?」と聞くとこんな風に人の判断基準が判って、とても面白いわけである。その質問の答えで、聞かれた人達がその平均顔に使われた人をどういう印象で見ているか、あるいは、さらに言えばその聞かれた人達が何を頼りに人を識別しているかがわかるのである。
さて、先の三人の残りの組み合わせK氏 + "ヒロミ"Is氏をやってみると、これがアッサリ系の良い顔になった。美男子か美女かはわからないが、いずれにせよとても整った顔である。採点者の意見としては、「この顔の与える印象はほぼK氏だ」という意見が多かった。IS氏の影響で顔が長くなっているが、それ以外はK氏の印象であるように私も思う。
私のエッセンスが入らないと、アッサリ系の良い顔になるというところが、実にヤナ感じではあるが、それが事実なのだからしょうがない。何しろ、私は似ていると言われるのがグレムリンのギズモだったり、ETだったり、ヨ−ダだったりするのである。よく「芸能人だったら誰に似てるって言われる?」と聞かれるたびに、言葉に詰まってしまうのである。果たしてギズモは芸能人か?とか、じゃぁヨーダは俳優だったか?と思ったりしてしまうのだ。ETも売れっ子だが、俳優ではなかったハズだし、芸能人ではないだろう。いや、芸能人以前に地球人ですらないヤツラばかりな気も少しばかりしたりするのであるが、それは言ってはダメダメなのである。
ところで、今回は本来の顔の方にはボカシをかけた。だから、これを読んでいる人には本来の顔はわからないようにしている。しかし、今回は3人の未知の顔からなる3個の平均顔の方程式が判っているわけで、これを逆に解けば本来の顔が判ってしまうキケンもあるかもしれない。そんなことを次回以降にでも考えてみることにしたい。また、その他にもこのツールを使って「強烈な顔・印象の薄い顔」トーナメント大会など色々と遊んでみようと思う。そして、その中から人の印象とは何か、特徴と平均とは何かについて、ゆっくりとゆっくりと考えてみたいと思う。
さて、今回の話のキッカケになった先の「今日の雑学」のメールは「それぞれの職業の典型的な顔」があって、それは例えば会社の中で「職にあった顔」が大量生産されていくのかもしれない、だから
毎朝鏡を見て、自分が「いい顔」をしているかどうか確認する。と締めくくられていた。そして、それに「いつもいい顔をしていたいですね。」とコメントが付けられていた。
化粧でごまかすのじゃなく、いい顔をしようと努力してみる。その
ことが、日々少しずつ何かの型にはまってしまう自分を押しとどめ、
理想の自分に向かわせていく、そんな気がする。
私も本当にその通りだと思う。そんな風に続けていれば、色んなキッカケが繋がって、いつかきっと理想が実現できたりするだろうなぁ、と思っていたりする。
2003-10-31[n年前へ]
■12月のシンポジウム
もちろん、タイトルは11月のギムナジウムのパクリ。
今日、12月のシンポジウム用の原稿を書きながら気がついた。そういえば、確かこのシンポジウムは講演者がもれなく採点されてしまうのだった。どんな風に採点されるか知っているだけに、マズイ、マズイ…。
2004-12-18[n年前へ]
■講習会アンケートによる評価制度
これまでに学会や外部業者の講習会・シンポジウムで何種かの講師をしましたが、最近の講習会・シンポジウムではもれなく参加者によるアンケートが行われます(そういえば、高専で授業をした時にも、アンケートがありましたっけ)。でもって、採点がされたり・順位付け・評価がされたりします。結果をまとめたものが講師側に送付されることもあれば、回収したアンケート用紙をコピーしたものが送付されることもあります。もちろん(おそるおそる)読んで、ありがたく参考にさせて頂いています。
2005-03-04[n年前へ]
■「人を認識したり、採点したり」のニュース
Tech総研で「人を認識したり、採点したり」のニュースが公開されています。この時期は、色んな入試試験が行われる時期だったりもするので、人を採点する時期と言えるかもしれません。あるいは、人によっては、年度末の評価をしたり(あるいは)されたりする時期だったりするかもしれません。「人を認識したり、採点したり」というのも、難しそうですねぇ。
ちなみに、右のスライドは「ひとこと」で言及されている件のメモ資料です。