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2012-07-01[n年前へ]

iPhone 4を「赤外線カメラ」にする「裏」技テクニック 

 「赤外線だけを通すフィルタ」をカメラのレンズの前に取り付けると、「赤外線だけで眺めた風景」を撮影することができます。私たちが見ることができる可視光の世界と、赤外線で見る世界は全然違うので、「(赤外線だけを撮影した)赤外写真」が好きな人は多いようです。

 iPhone 4のカメラは、赤外線を撮影することができません。たとえば、赤外線を発するリモコンを撮影してみると、iPhone 4のカメラには「赤外線LEDの発光がほとんど映らない」ことがわかるかと思います(下右側が発光中の写真です)。

 

 だから、iPhone 4のカメラ・レンズの前に「赤外線だけを通すフィルタ」を取り付けると、そこに映るのは「ただただ真っ黒な世界」ということになってしまいます。

 しかし、実は、iPhone 4を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックがあります。…というのも、「赤外線が映らない」というのは、iPhone 4のリアカメラだけで、フロントカメラは、赤外線にバッチリ感度がある(赤外線カットフィルタが入っていない)からです。だから、iPhone 4のフロントカメラで赤外線リモコンを撮影してみると、赤外線LEDの光を眩しいくらいに撮影することができます。それが下の写真です。

 

 というわけで、iPhone 4 のフロントカメラに可視光カット・赤外線通過フィルタを取り付け・撮影してみたのが右の写真です。あいにくの曇り空だったので、ちょっとパッとしない写真になってしまいましたが、樹木の葉が白く輝く赤外写真独特の世界が映っています。

 というわけで、iPhone 4を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックは、(通常のリアカメラではなく、手前側にある)フロントカメラを使うべし、です。

 …ちなみに、iPhone 4s のフロントカメラは、iPhone 4と同じです。ですから、少なくともフロントカメラを使えば、iPhone 4と同じように赤外線写真撮影をすることができます。(ただし、リアカメラがiPhone 4で使われているOmniVision製でなくSony製の別カメラユニットが使われているということなので、リアカメラでも赤外線写真を撮影することができるかもしれません)


参考:透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編 
参考:
 うちのiPhone 4Sでやったら リアカメラでもリモコンの赤外線が見えた。

iPhone 4(s)を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックiPhone 4(s)を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックiPhone 4(s)を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックiPhone 4(s)を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックiPhone 4(s)を「赤外線カメラ」にする裏技テクニックiPhone 4(s)を「赤外線カメラ」にする裏技テクニック






2012-07-03[n年前へ]

透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編 

 『iPhone 4を「赤外線カメラ」にする「裏」技テクニック』で「iPhone 4は、フロントカメラにカメラを使えば赤外線撮影ができる」と書きました。(参考:iPhone 4sはリアカメラ(いわゆる主カメラ)でも、赤外線撮影ができるようです)

 今朝、朝日が照ってきたことを(太陽からの強い赤外線照射がされたことを)これ幸いと、「透け透け水着の物理学」実験をしてみました。つまり、服の内側を「透視する」ことができるか確認してみました。

 まずは、iPhone4のフロントカメラに可視光カット・赤外線通過フィルタ(IRフィルタ)を貼り付けます。IRフィルタが(可視光に対しては不透明なので)真っ黒のこともあり、黒いiPhoneの前面に貼り付けると、右の写真のように、何の違和感もなく(まるで何の加工もされていないかのように)自然な具合になります。・・・そして、フロントカメラでは「赤外線だけを撮影することができる」ような状態になったところで、黒いシャツの中に「本」を持ち(左手で支え)、iPhone 4 赤外線写真を(右手で)撮影してみました。

 

 左上の写真が(可視光で眺めた)リアカメラ(背面の主カメラ)で眺めたようすで、右上の写真がIRフィルタを貼り付けたフロントカメラで撮影した赤外写真です。どちらの写真も、いずれの場合も、「位相数学入門」という教科書を、黒シャツの内側に差し入れています。

 …可視光では不透明な黒シャツも、可視光で見れば(ほぼ)透明です。赤外線で眺めると、黒シャツの中に「位相数学入門」が存在することが、丸わかりです。…眺める波長次第で、全然違う景色が見えるものですね。

透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編






2017-11-19[n年前へ]

お札を顕微鏡で眺めて「赤外透過インクと赤外吸収インクの位置合わせ精度」を眺めて驚くの巻 

 偽造防止のために、紙幣は「赤外透過インクと赤外吸収インク」が場所毎に切り替えられた印刷になっています。可視光しか見えない肉眼で眺めてみても「そのインク種の切り替わり部分」は識別できませんが、赤外線カメラで紙幣を眺めると、全く違うお札の姿が見えてきます。

 肉眼では見えなくても、さすがに顕微鏡で「可視光下」と「赤外光下」で眺めれば、そのインク切り替わり箇所は識別できるに違いない点と思い、千円札の「可視光では普通の画像に見える、けれど赤外光では透明に見える部分」と「可視光でも赤外光でも普通の画像に見える部分」について、その境界を拡大撮影してみました。それが下に貼り付けた画像です。(可視光画像→可視光+赤外光画像→赤外光画像、の繰り返し)

 赤外光照明と可視光照明下で紙幣を撮影した顕微鏡画像を眺めてみても、そのインク切り替わり部分を全く視認することができないことに驚かされました。印刷の異なるインクを位置合わせする精度や、重ね合わせを気付かせない処理制度は、想像以上でした。



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