2011-08-26[n年前へ]
■秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?
秋葉原と御徒町の間に、知る人ぞ知る至高の銭湯「燕湯」があります。金閣寺が放火により焼失した1950年に建てられた燕湯は、国有形文化財にも指定されている趣がある古い建物で、第二次大戦後から今に至る歴史を感じながら湯につかり、そして、風呂上がりの汗を風に飛ばすことができます。
真夏の蒸し暑い日暮れ時、吹きだした汗を流し落とすために燕湯に行きました。その帰り道、町歩きのために掲げられている「現在の地図」と「1856年(安政3年)の周辺地図」を見つけました。1856年ということは、燕湯が建てられるよりさらに100年前、桜田門外の変が起き・日本が多くの大地震やコレラの大流行に襲われていた頃です。
今から150年以上前、今では幕末と呼ぶ時代が始まりつつあった安政3年に、燕湯がある場所はどこだったのだろう?と古地図を眺めてみました。すると、「下谷長者町 東叡山領」という辺りに燕湯は建っているように思われます。東叡山は、つまり、(京都の鬼門を叡山ー延暦寺 延暦寺ーが封じているのと同じく)江戸の鬼門を封じるために、南光坊天海が上野に建てた寛永寺です。・・・そんなことを考え始めると、燕湯の建物や湯の中に「数百年の歴史」が溶け込んでいるように感じられてきます。
燕湯は、早朝6時から夜の9時まで営業していて、もちろん、貸しタオルもありますから「いつでもぶらっと歴史の湯を堪能する」ことができます。汗が体中から噴き出す暑い夏、あるいは、手足が冷えてしまう冬の寒さの中で、上野から秋葉原近くで時間があったなら、銭湯「燕湯」に入り・歴史を感じてみるのはいかがでしょうか。